皆さんは、段ボールを自転車に括り付けて颯爽と走る外国人の集団を目にしたことはないでしょうか。彼ら、彼女らは外国人の技能実習生です。彼らは日本での生活費を最小限に抑えるため、仲間通しの情報網を駆使し、最安値で食料を調達するエキスパートでもあります。
彼らが買い物をするスーパーは地域で最も安いスーパーで間違いないですし、彼らの行き先を追いかければ地域で最も安く食材が手に入るスーパーに到着することができます。本日は、技能実習生についての解説を交えながら、地域で最も安いスーパーを見つける方法を解説します。
技能実習制度とは
技能実習生制度とは、1993年に創設された制度で技術を習得した外国人に在留資格を与え、報酬を与えながら技能実習を行う制度のことです。事業所が海外の現地子会社や合弁会社、提携取引先から研修生を受け入れるケース(企業単独型)と組合という管理団体が技能実習生を受け入れ、彼らを提携先の事業所に派遣するケース(団体管理型)に分かれます。
技能実習期間は1年となっていますが、一定の要件を満たした場合には同一事業所で雇用関係を締結し、更に2年間滞在することが可能であり、実質的に3年間日本に滞在することが可能となっています。1年目は技能を習得するための活動と、2年目、3年目は習得した技能を磨く期間としてこれらを分類しています。
技能実習生を利用するメリット
技能実習生を利用するメリットを以下に説明します。
- 外国の若年層を活用し、日本企業の活性化を図る。
- 日本の若年層の離職率の高い業種に外国人の技能実習生を採用する。
- 連続して技能実習生を採用すれば先輩が後輩を指導する体制が整い制度が出来上がる。
- 日本人だけに守られてきた暗黙知が共有化され、システム化が促進される。
- 外国文化を受け入れることにより企業のグローバル化が進む。
- 帰国した実習生と繋がっておけば、海外販路の開拓や海外発展への礎となる。
技能実習生を利用するデメリット
技能実習生を利用するデメリットにも言及します。
- 最長3年間までしか滞在させることができず、せっかく技術を身に着け手元に置きたい人材が育っても帰国させなければならない。
- 技術、日本語の養成、仕組みの構築には相当な手間と労力を要する。
- 入国手続きなどの準備が煩雑で大変。
- ある程度の生活のサポートが必要。
技能実習生の出身地
技能実習生がどのような国からやってきているかを調査しましたが、
1位 中国
2位 ベトナム
3位 フィリピン
4位 インドネシア
5位 タイ
となっています。
(2024/11/02 16:44:52時点 Amazon調べ-詳細)
各国の実習生の特徴
各国の技能実習生の特徴を以下に解説します。
中国人
勤勉ですが人前で叱責されることを嫌います。技能実習生として来日する目的は技術習得よりも蓄財であることが多く徹底的に倹約する傾向があります。実利に目聡いため待遇と公平感について配慮する必要があります。
ベトナム人
勤勉さは中国人と同じですが、楽観的で前向きでフレンドリーです。北部出身者と南部出身者で性格の違いがあります。中国人ほどは節約志向を持たず、日本での生活を楽しむ傾向があります。中国人より協調性があります。
フィリピン人
フィリピン人を技能実習生に迎えるメリットは、英語力です。フィリピン人は英語が通じる近隣国(香港やシンガポール)へも家事労働力などを輸出しており日本語が通じない場合でも英語で意思疎通を行うことが可能です。
インドネシア人
インドネシア人はいつも笑顔で親日家が多いことで知られる国です。インドネシア人の大半は、イスラム教徒ですので彼らの食事、行動様式、礼拝について配慮をする必要があります。
タイ人
タイ人もインドネシア人と同じく笑顔、親日家が多いです。タイ人は英語を習得くしていることが多く、インドネシアと異なり国民の大部分は仏教徒が占めます。よってムスリムへの食事の配慮などをしなくてよいところがインドネシア人との違いです。
彼らの実生活
外国人技能実習生の多くは、技能実習を受ける事業所の寮や社宅に住んでおり、お弁当を持参する者、会社の食堂で昼食をとる者等様々ですが、夕食は自炊の事が多いようです。彼らは自分たちの情報ネットワークを駆使し、1円でも安く食材を手に入れることができるところまで出向き食材を買い求めます。
制度の問題点
外国人技能実習生の制度には、
- 賃金で酷使されること
- 携帯電話、インターネットを禁止された
- 研修生だけでの外出の禁止等の行動制限を課す
- 強制帰国をほのめかす、パワハラ等の人権蹂躙
- 長時間労働
- 許可されない業務への従事
- 最低賃金法違反
- 失踪、過労、転職の自由がない
等の問題点が指摘されています。
まとめ
本日は外国人技能実習生という制度の解説を中心におこないましたが、彼らにとっては物価が高い日本での生活は大変です。少しでも多くのお金を残し、本国に持ち帰ったり、仕送りに当てようと必死で工夫しています。生活費の中でも多くの比率を占める毎日の食費をどれだけ切り詰めるかがどれだけのお金を残せるかの最も重要なポイントになります。
1円でも安い食材を手に入れるため、最も安い食品店を探し当て、情報交換を日々行っています。彼らのいるところ、買い物をしているところがその地域で最も安く食品を調達できることは間違いありません。食費を抑え、資産形成を少しでも前に進めたいと試行錯誤をされている方は是非技能実習生が買い物をしているお店の食品の値段を見てみてください。
本日の記事が皆さまの節約、資産形成のお役にたてれば幸いです。