エクセディという会社があります。会社の名前をあまり有名ではないため聞いたことがある方は少ないと思います。エクセディはトランスミッションなどの自動車部品を製造するトヨタ系の企業です。
小売りのビジネスではないためエクセディは一般の方はあまり知らないかもしれませんが株式投資をする方、特に株主優待投資をする方の中ではそこそこ有名な企業です。
今回はエクセディについて解説します。
目次
エクセディとは
エクセディは正式名称を株式会社エクセディと言います。エクセディは東証プライムに上場しています。本社は大阪府寝屋川市にあり、株式会社大金製作所を旧社名として1950年に設立された会社です。事業内容は主に自動車や二輪車の駆動系部品の製造を手掛けています。
主要株主は株式アイシンとアイシンの海外子会社です。独立系ではなく実質的にアイシンの関連会社です。
エクセディの主力製品
エクセディの主力製品は自動車用のクラッチとトルクコンバータ、そして二輪車用のクラッチです。また産業機器のクラッチやトランスミッションも製造しています。
エクセディの従業員数
エクセディ単体の従業員数は2500人を超え、グループ会社を合わせると14000人を超えます。
エクセディの沿革
エクセディは1950年に株式会社大金製作所として設立され、1963年には本社を寝屋川市に移転しています。1975年には大阪証券取引所2部に上場し、1995年には社名をエクセディに変更しています。
1996年には大阪証券取引所1部に上場し、1997年には東京証券取引所1部上場企業となりました。2002年からはアイシンと業務提携し今日に至っています。
エクセディの主要顧客
エクセディの主要顧客は以下のような企業です。
- 株式会社アイシン
- いすゞ自動車株式会社
- ジヤトコ株式会社
- スズキ株式会社
- 株式会社SUBARU
- ゼネラルモーターズ
- ダイハツ工業株式会社
- ダイムラー・アーゲー
- トヨタ自動車株式会社
- 日産自動車株式会社
- 日野自動車株式会社
- 現代自動車株式会社
- 本田技研工業株式会社
- マツダ株式会社
- 三菱自動車工業株式会社
- 三菱ふそうトラック・バス株式会社
等トヨタ系部品メーカーと日系、外資系合わせて自動車メーカーが顧客に名を連ねています。
エクセディの配当利回りと株主優待
エクセディの株式は株主優待と配当の総合利回りが高いです。個人投資家のほとんどの方がキャピタルゲインを狙った保有よりも株主優待が目的ではないかとおもいます。
エクセディの株主優待は3000円相当のWEBカタログギフトです。株主優待を受けることができる条件は1年以上の株式の継続保有です。
株主優待確定の基準日は9月末であり、つまり、同一株主番号で9月末、3月末の株主名簿に連続して3回以上100株以上保有株主として記載されていることが条件になっています。
エクセディの総合利回り
エクセディの配当は1株120円です。2024年10月2日の株価は3255円であり配当利回りは3.69%とやや高めです。これに3000円のカタログギフトを足して100株で4200円の配当+株主優待を受けると考えると総合利回りは4.60%となります。まずまずの数値ではないでしょうか。
エクセディーの株価はこちら
旧村上ファンド系投資会社によるエクセディ株買い増し
旧村上ファンド系の投資会社であるシティインデックスイレブンスや村上世彰氏の長女らが2024年に入りエクセディの株式を買い増していることが分かっています。
保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこと」としています。エクセディは2024年5月にアイシンとの資本関係を解消すると発表しており、今後の株価の動向が注目されています。
投資会社が筆頭株主となり、これまでトヨタの系列会社としての地位に甘んじ、怠ってきた系列外の顧客開拓や遊休資産の活用についての改善がなされさらなる企業価値の向上が図れれば、株価は今よりも飛躍的に上昇するという期待感があります。
エクセディのまとめ
今回はトヨタ系の輸送機器メーカーであるエクセディについて解説しました。
エクセディはトヨタ自動車系列の大企業を顧客に持ちつつも日産自動車や本田技研系の企業にも取引を持ち、優良顧客を持っているためこれからも自動車業界の業界構造が崩れないうちは堅調な業績を出し続けるとみています。
また資産価値に対し株価はまだまだ割安であり、配当利回りと株主優待利回りを総合した総合利回りもそこそこ高いためにそれが株価下落への下支えとなると見ます。
配当と株主優待のカタログギフトをもらいながら株主還元利益を享受しつつ長期保有で企業価値の成長を見守っていくというのがエクセディを保有する意味合いではなかろうかと思います。
100株を買って長期保有し、株式のアセットアロケーションに組み込んでみるには最適の銘柄ではと思います。
このブログが皆様の株主優待投資の参考になれば幸いです。