皆さんは桃太郎電鉄と言うゲームをやったことはありますか?桃太郎電鉄はハドソンが開発した人生ゲームのようなボードゲーム型のゲームシリーズです。桃太郎伝説から派生したすごろく型ゲームです。2011年までにシリーズの累計出荷本数は1200万本を越えた大ヒットシリーズです。
桃太郎電鉄は、資本主義と資産運用を学ぶ格好の教材になると思っています。本日は桃太郎電鉄について紹介します。
桃太郎電鉄とは
桃太郎電鉄はハドソンが開発した、略して桃鉄とも呼ばれるすごろく形式のゲームです。
ファミコン版の桃太郎電鉄からシリーズが始まり、2作目のスーパー桃太郎電鉄が現在のゲームのベースになっています。桃鉄は現在も続編が製作されており、作品を追うごとに駅や物件、貧乏神の悪行はエスカレートし続けています。
基本構成とゲームの目的
まずプレイ人数や年数、順番など基本設定を行います。参加人数はバージョンによって様々ですが、AIも合わせて2人から4人で対決をする形になります。
次は最初の目的地を設定するサイコロを振ります。参加者は鉄道会社の社長になり、目的地を目指しながらお金を増やし、物件を買い、収益をあげ資産を増やします。最終的に資産が最も多かった人が優勝します。
ゲームの流れ
桃鉄のゲームの流れについて説明します。
初期設定が終わり目的地が決まったらプレーヤーはサイコロを振り、出た目の数だけ列車を進めます。好きな方向に進んでも構いません。止まったところでイベント、持ち金の増減が発生します。1年が12ターンで、3月終了が決算付きで、収益金や経過報告がなされます。
目的地
初めに設定された目的地に一番に到着したプレイヤーは多額の援助金がもらえます。これを使って物件を買いためていきます。ですから目的地に早くたどり着くことがとても大事にです。目的地から一番遠かったプレイヤーは最悪なことに貧乏神が取りついてしまいます。
貧乏神
もし貧乏神に取りつかれた状態になると貧乏神が毎ターンプレイヤーが損する様々な悪行を仕掛けてきます。他のプレーヤーと重なったりすれ違ったりすれば貧乏神を擦り付けることもできます。貧乏神に取りつかれるとどんどんお金が減っていくためできるだけ早く貧乏神を引き離すことが必要です。
物件
桃鉄では、駅に停車すると物件が買えます。物件はそれぞれ価格と収益性が異なり、たくさん持てば持つほど決算の時にその収益率に合わせてお金が入ってきます。いわば不動産やビジネスを購入しているようなものです。一つの駅で買える物件をすべて買うと、独占という状態になり、その駅の物件の収益が2倍になります。つまり、桃鉄は、買い占め、独占が経済競争において優位に立てることまで体験的に学べるようになっています。
カード
桃鉄にはカードと言うものがあります。カードは現実世界では存在しませんが、自分を有利にしたり相手を不利な状況に陥れたりすることができます。カードを使うターンは移動はできなくなりますがそれぞれに見合った考課があります。
ゲームの終了
設定した年数をプレイすればゲームは終了です。その時点の資産が一番多いプレーヤーが優勝となります。手持ち現金と資産の総額、その資産から得られる収入の合計が資産となります。
わたしが桃太郎電鉄を勧める理由
私が桃太郎電鉄のゲームをすることを勧める理由は、ずばりゲームで資本主義を学べるからです。金を増やし、それで収益を出し、収益でさらに増やして金を増やす。これが資本主義で豊かになる正攻法である貯蓄と再投資です。小学生でゲームの中で体験的に学ぶことができます。
たこ焼き屋などのフットワークの軽い商売は資本金が安く収益率が高い、農業は収益率が低い、というリアルな事情までが学べます。金は金を生み、貧乏神に取りつかれるような人生を送る者は、一生それにむしり取られるという現実をもプレイヤーに突き付けます。
「金がある者こそが正義である」という資本の論理、いや世界の普遍の論理を簡単に学べる。こんな素晴らしいゲームはほかにボードゲームの「人生ゲーム」位でしょうか。
ボード版の人生ゲームであれば自分で駒を動かしたり、親が必要であったりいろいろ手間が必要ですが、桃鉄なら参加者全員がプレイヤーになり、お金を自動計算してくれるので分かりやすいですね。
また桃鉄をやれば日本地理に強くなります。各地の地名と各地の名産品を頭にインプットできます。これで中学卒業程度の日本地理はばっちりです。
まとめ
本日はおすすめゲームとして桃太郎電鉄シリーズを紹介しました。
桃鉄の世界はいわば資本主義社会の縮図です。桃鉄のゲームのセオリー通り、金を貯め、それを種銭にして収益物件や会社を買い、それで発生した収益を再投資し自分の事業規模を拡大させる。これこそが資本主義社会の「貯蓄と再投資」という唯一の成功シナリオです。
桃鉄には共存共栄という平和で能天気な考え以外にも、ライバルを突き落とし、自分が優位に立つ戦略、都合の悪いものをライバルに擦り付けて自分に有利な環境を作る、という極めて現実的でリアルな駆け引きをも学ぶことができるようになっています。
桃鉄をするかしないかは、大人になってからの世の中のビジネス、企業経営、企業の拡大戦略、虚々実々の駆け引きへの理解と応用に大きな影響を及ぼすと言っても過言ではないでしょう。
桃鉄をやってライバルを突き落としながら、いっしょに日本を買い占めましょう。まだまだ甘ちゃんのこの国を。
本日のブログが皆さまの参考になればうれしいです。